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東日本初の軽救急車 江の島救急車が登場


 神奈川県藤沢市にある観光地で有名な江の島へ東日本初となる軽救急車が登場し、4月6日より運用開始されました。

「軽救急車ってナニ?」

 軽救急車とは、離島や山間部など道の狭い場所や一般的な救急車の進入が困難な地域に導入されることが多く、「ミニ救急車」的な存在です。

 兵庫県姫路市消防局が2009年に構造改革特区第16次提案として、「道路が狭隘(きょうあい)な離島における救急自動車の要件緩和」を申請。内閣府と総務省との協議により、総務省から主な改正内容として「救急自動車の通行に十分でない幅員の道路を通行して救急業務を行う場合に、傷病者の収容人数及び傷病者を収容する部分の要件に係わる救急自動車の要件を適用しないと明確に規定」と改正され、2011年に姫路市の家島へ日本初の軽救急車が誕生しました。その後、西日本を中心に数台導入する消防本部があります。

 この江の島救急車はダイハツ・ハイゼットカーゴ・クルーズターボの四輪駆動で、藤沢市消防局が保有し、江の島から近い南消防署鵠沼出張所へ配備されています。導入以前までの江の島における救急事案には、軽ワゴン車の赤い広報車で出動し、傷病者の応急処置を行っていました。しかし、年間約700万人以上の観光客が訪れ、島民がおり、2016年の江の島への救急出動件数は26件。前年比よりも6件も増加し、2020年の東京オリンピックのセーリング競技会場となる江の島では、更に救急事案の増加と安定した状態で安全な搬送へ対応するための体制強化を図るため、江の島専用となる「江の島救急車」が登場しました。

 江の島には、頂上まで到達するには参道を通り、急勾配でとても狭い道路を通らなければいけません。もしも皆さんが江の島へ観光に行く機会があり、サイレンを鳴らしながらこの「江の島救急車」を目にすることがあれば、ほんの少しの時間だけ、道を譲っていただければと思います。どうかご協力をお願いします!!

【江の島救急車の諸元】

全長:3,395mm

全幅:1,475mm

全高:1,875mm

室内高:1、210mm

総排気量:658cc

乗車定員:4人

最小半径:4.2m

【積載資器材】

ストレッチャー(モデル25 短縮タイプ)

長さ:1,800mm

幅:577mm

重量:25kg

最大荷重:159kg

救急業務実施基準(第14条第1項)

「応急処置等に必要な資器材で別表第1に掲げるもの」

観察用資器材(血圧計、血中酸素飽和度測定器、聴診器等)

呼吸・循環管理用資器材(気道確保用資器材、吸引器、自動体外式除細動器等)

創傷等保護用資器材(固定用資器材等)

保温・搬送用資器材(担架、バックボード等)

感染防止・消毒用資器材(感染防止用資器材等)

通信用資器材(無線装置)

その他の資器材(懐中電灯、救急バッグ、冷却用資器材等)


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